テストと現実の違い(現物取引の場合)

テストでは、さまざまな理由により現実とは異なる結果になることがあります。テストの結果を絶対視せずに、あくまで投資の参考としてとらえておきましょう。

ストラテジーの大まかな性能をチェックする場合は、初期費用を多めに設定し、流動性の高い銘柄を対象にしておけば問題ないでしょう。

出来高が0以上であれば必ず売買が成立します。
テストでは出来高が0以上であれば、必ず売買できます。
実際には買いが圧倒的に多いと買えませんし、売りが圧倒的に多いと売れません。
出来高数のチェックは行いません。
テストでは出来高が3000の日でも5000株の成行買いが成立したとして計算します。
(出来高が0の日には売買成立せずに次の日に繰り越されます。)
→流動性の低い(出来高の少ない)銘柄は除外しておきましょう。
自分の注文による株価の上下は考慮されません。
現実には出来高の少ない銘柄だと、自分の注文によって価格が変動します。
→流動性の低い(出来高の少ない)銘柄は除外しておきましょう。
買付時の株数の算出は買付価格から計算します。
パイロンでは、株数=残高÷買付価格で求めていますが、本来、買付価格は注文時にはわかりません。
→実際にそれほど大きな違いはありません。
買付時の株数の算出には手数料を考慮していません。
株数=残高÷買付価格で求め、株数×買付価格から手数料を計算します。そのため手数料を加えた金額が残高を超える場合があります。
→これも実際にそれほど大きな違いはないでしょう。
残高ぎりぎりの成行注文が出せます。
テストでは、買付価格が1000円で残高が100万円なら買付株数は1000株となります。現実には成行注文の場合は口座の残高が多めに必要です。100万円しか入金していないときに今日の終値が1000円の株に対して1000株成行注文は出せません。
単元株数の変更は考慮していません。
パイロンでは最新の単元株情報しか持っていません。例えば単元株が1000株→100株に変更になった場合、単元株変更以前の過去の売買でも単元株100株として計算します。そのため、実際には買えないはずの株が、テストでは買えることがあります。
→単元株数の変更情報データの入手が難しいことと、開発上の問題から今後も修正する予定はありません。
株価はすべて権利落ち修正後の株価で計算します。
権利落ち修正後の株価に直してから、各指標等を計算したり、買付金額を計算します。そのため株価が小数になるなど実際にはあり得ない株価になったり、実際に買えないはずの株が、テストでは買えることがあります。
→これも開発上の理由から修正する予定はありません。
スリッページは考慮していません。
寄付の成行注文の場合、テストでは買付価格=始値になります。実際の売買では始値と異なる場合もありますが、経験上、あえてスリッページを考慮するほどの差異はありませんでした。
(逆指値した場合、指値価格と約定価格は一致せず不利な条件で約定することがほとんどです。そのため米国のシステムではスリッページを大きくとるようになっているのでしょう。)
手数料体系はかなり簡略化しています。
→実際より少し多めに設定しておきましょう。
税金は考慮していません。
税金は基本的に儲かった場合だけかかるということ、源泉の場合は計算が困難であること、近いうちに株式投資に関する税金は変更されるであろうことから、今のところパイロンで対応させる必要はないかなと考えています。

今後、逆指値に対応した場合は、スリッページは必要だと考えています。 また、もう少し複雑な手数料体系にも対応させたいと思っています。
ただし、テストにあまりリアリティを追求しても意味がないと考えているので、 その他の点については今のところ対応する予定はありません。